トヨタの生産方式に関して

「中国ポカヨケ事例」 第32回

青木幹晴

1.組付け必要部品を事前準備するポカヨケ
【改善前】
作業者が直接、部品箱から必要数の部品を取り出して組み付けていた。組付け忘れが多く発生していた。
【改善後】
  1. 作業者が組付け前に、必要な部品を部品箱から取り出して指定の置き場のマスに置く(そのマスには必要数分の部品の写真が貼ってある)
  2. その置き場のマスから部品を取り出して、製品に組み付ける
  3. もし置き場のマスの中に部品が残っていたら、組付け忘れだということが分かる
【効 果】
組付け忘れがなくなった
2.組付け忘れ防止のポカヨケ
【改善前】
スプリングを取ってボルトと一緒に組み付ける必要があるのだが、スプリングを取り忘れる場合が多く発生していた。そのため最終工程で専用治具を使ってスプリングの有無を確認していた。
【改善後】
作業者がワッシャーを取り出すため部品箱に手を入れると、光電がさえぎられ、それによってインパクトレンチに電気が12秒間流れ使用可能になる。もし作業者がワッシャーを取り忘れると、インパクトレンチに電気が来てないためボルトを締めることができない。
【効 果】
最終の検査工程を廃止できた。
青木幹晴(あおき みきはる)プロフィール
1955(昭和30)年、愛知県豊橋市生まれ。
1978(昭和53)年、早稲田大学商学部を卒業。
トヨタ自動車工業へ入社以来、人事部(海外人事関係)、経理部(債権債務管理)、財務部(輸出入経理)などの本社機能 を経て、現場の本社工場・原価グループ(鍛造工場能率・製造予算管理、たな卸し本社工場事務局)、本社工場・生産管理室(車体・塗装・組立工場生産管 理)、米州事業部(海外生産車の原価企画)、田原工場・原価グループ(成形工場能率・製造予算管理)、田原工場・生産管理室(エンジン・鋳造工場生産管 理)、などを経験。
一貫して、トヨタ生産方式の「石垣」ともいえる「生産管理・原価管理・要員調整」の実務を担当し、さらに「天守閣」としての「トヨタ生産方式現場改善」までを実践。トヨタ生産方式部課長自主研メンバー。「かんばんのフローラックラベルへの活用」等で、多数の表彰を受ける。
2004年、基幹職(課長級以上)のチャレンジキャリア制度(転出促進制度)に応じ、40代でトヨタ自動車を退職。
退職後、オーエスジー株式会社へ入社し、トヨタ生産方式の導入に活躍。
2007年、オーエスジーを退職し、豊田生産コンサルティング株式会社を設立。