ワークスタイル

理系に人気の高い職種は?理系学生の就職率をリサーチ

記事メイン画像

理系を専攻したものの、具体的な就職先や職種のイメージがつかめずに不安になっている人もいるのではないでしょうか。
この記事では、理系学生の就職率や、理系に人気の高い職種について紹介しています。就職か大学院進学かで迷っている学生や、新しい就職先・転職先を検討している人はぜひ参考にしてください。


理系学生の就職率はどれくらい?

理系大学生にとって、就職率がどの程度なのかは気になるポイントでしょう。厚労省が調査したところ、理系大学生の就職率は令和5年4月時点で98.1%です。そのうち国公立が97.5%、私立が98.4%で、私立の理系大学生の方が就職率が高いという結果でした。文系大学生の就職率が97.1%なので、わずかに理系大学生の就職率が高いといえるでしょう。

就職するか大学院進学するか迷ったら

理系大学生の進路として、就職や大学院進学などがあげられます。自分の夢や目標に向かって進むことが大切なので、どちらの道を選んでも問題ありません。就職をして社会経験を積めば早い段階でキャリアアップや起業に臨めますし、大学院に進むと就職の選択肢が増えます。ただし、大学院については、就職を経験したあとに進学するという方法もあります。

大学院に進む主な理由は、自分の興味・関心のテーマに関する研究をして、専門性を身につけるためです。もう少し掘り下げれば、専門性を得て未解決の問題に向き合う力を身につけるためだといえるでしょう。社会に出て働くことで、学生生活だけではわからなかった社会の問題・課題が見えてくるため、自分が研究するべき専門分野を決断しやすくなります。更に、大学院に進むためには多額の学費が必要です。

そういった点を踏まえて、就職するか、就職して大学院進学を目指すか、ストレートで大学院へ進学するかを検討してみましょう。

【専攻別】理系学生に人気の職種は?

理系大学生は多彩な就職先を選ぶことができます。ここでは、人気のある職種を専攻別に紹介します。

物理・数学

物理や数学を専攻している人にとって、IT・情報分野は特に人気が高い業種となっています。また、金融関係や教育機関に進学する人もいます。物理・数学といった内容は、あらゆる分野の基盤となる知識でもあるため、分野を問わず活躍する場を見つけられるでしょう。
物理・数学を専攻した学生からは、以下のような職種が就職先として選ばれています。

◯研究・開発職
◯エンジニアやプログラマ
◯金融関係全般
◯教育機関全般

化学

化学を専攻する学生は、物質の構造や反応に関する知識を持っており、その知識は商品開発・技術開発を行う企業にとって価値があります。そのため、化学を専攻している学生は製造業界や医療業界などの研究開発を行う業種を就職先として選ぶ傾向があります。また、厚生労働省や農林水産省の国立研究所で研究に従事する技術職の公務員として働くという選択肢もあります。
化学を専攻した学生に人気の職種は、以下のとおりです。

◯研究・開発職
◯商品開発・技術開発
◯国家公務員(技術職)

生物

生物分野を専門としている求人は比較的少ない傾向にあります。そのため、生物に携わる分野だけに限定しすぎるのではなく、幅広い視点で就職先を探す方が多いようです。
人々の生活に根付いており、生物学系の知識が不可欠な製薬業界・食品業界・化粧品業界は、特に注目されている業界です。ほかにも、公務員試験を突破して各都道府県に設けられている農業試験場・水産試験場などの研究機関に就職するケースも多く見られます。
生物を専攻した学生に人気の職種は、以下のとおりです。

◯研究・開発職
◯MR(医療情報担当者)
◯公務員
◯大学教員

農業

農業系を専攻としている場合は、農業に関わる業界への就職をイメージする方が多いでしょう。実家が農業を営んでいる場合は、家業を継ぐという選択肢もあります。ただし、農業系だからといって必ずしも農業分野の企業に就職しているわけではありません。農学部では生産管理、バイオサイエンス、獣医学、農業土木など幅広い分野を学べるため、幅広い業界に就職を希望する学生が多いのです。また、SDGsに積極的に取り組みたいと考えている企業が農学の知識を持つ学生を求めることもあります。
農業を専攻した学生に人気の職種は、以下のとおりです。

◯研究・開発職
◯品質管理
◯営業
◯MR(医療情報担当者)
◯獣医師・飼育員

情報

情報工学・通信工学・システム/制御工学など、コンピューターのハードウェア・ソフトウェアに関する技術を学ぶ分野であるため、情報系を専攻した学生にはコンピューターに関する専門知識を活かせる職種が人気です。また、昨今はあらゆる企業でデジタル技術による変革が求められており、特に需要の高い分野であるため、幅広い業界で活躍の場が見つけられるでしょう。
情報を専攻した学生に人気の職種は、以下のとおりです。

◯研究・開発職
◯プログラマやエンジニア
◯ITコンサルタント
◯データサイエンティスト
◯技術営業

工学

工学系の学生は、モノづくりに欠かせない実用的な知識やスキルを学習します。特に電気工学・情報工学・機械工学・電子工学といった専門分野の知識は、多くの業界から求められています。モノづくりに関わる製造業や建築業界だけでなく、IT業界やエネルギー業界でも、工学の知識を活かしたキャリアを選ぶ学生が増えています。
人気の高い職種は以下のとおりです。また、大学院に進むと研究職に就く割合が高くなります。

◯研究・開発職
◯機械設計
◯品質・生産管理
◯エンジニア

土木・建築

土木・建築系を専攻していれば、基本的に土木・建築業界に就職する人がほとんどです。
学生の就職先として特に人気が高いのは、設計から施工までを総合的に請け負うゼネコンです。建物だけでなく、道路・橋・ダムなど私たちの生活に欠かせないインフラにも深く携わる業界といえます。ほかにも、住宅の設計や施工に携わるハウスメーカーや工務店、建設コンサルタント、デベロッパー、設計事務所、建材・資材メーカーなども就職先として選ばれています。
土木・建築業界の中でも、人気の高い職種は以下のとおりです。

◯設計
◯施工管理
◯技術営業

理系学生には、専門的な知識を活かした多彩な就職先があります。もし製造業に興味があるなら、製造業界向けの求人サイト「はたらくヨロコビ」をチェックしてみてください!業界に特化したお仕事を多数ご紹介しています。最新情報やお役立ち情報を公式LINEから配信しているので、ぜひお友だち登録をよろしくお願いします。あなたが希望する働き方がしやすい企業情報が見つかるかもしれません。
はたらくヨロコビの求人情報をLINEでチェックする!

理系学生におすすめの業界は?

理系学生は、大学で身につけた知識・スキルを活かせる業界への就職を考えるといいでしょう。興味・関心が高い分野の仕事を選ぶことで、やりがいを感じやすくなります。ここでは、各業界の特徴を紹介します。

IT・情報

IT・情報技術は現代社会に欠かせない技術であり、需要の高い職種が多いため、多くの理系学生にとって魅力的な選択肢といえます。IT・情報といっても、通信、ITサービス、ソフトウェア、ハードウェア、ゲームなど様々なジャンルがありますが、どのジャンルも生活や仕事に深く関わっています。私たちの生活に欠かせないものだからこそ、仕事に対するモチベーションも維持しやすいでしょう。

医療・製薬

医療・製薬に関する業界は今後も高い需要が見込まれる分野です。新薬の開発をはじめ、多岐にわたる業務が存在しています。具体的には、研究職、MR(医薬情報担当者)、臨床開発などの職種があります。医療・製薬業界では医学・薬学・化学・生物系の人材が求められやすいですが、業務内容が幅広いため、専攻に関係なく理系学生を歓迎する企業も多く、自分の興味やスキルに合った仕事を見つけられるでしょう。

航空・宇宙

航空・宇宙業界には多種多様な業界が関わっており、関連企業の規模や役割は様々です。例えば、JAXAは宇宙産業をリードしながら未知なる分野の研究開発を行っています。航空分野には部品の開発・製造を手がけるメーカーや、空の物流を支える企業などもあります。いずれにしても、技術者の活躍が業界を左右する分野であることは間違いありません。

エネルギー

エネルギーは私たちが生活するうえで必要不可欠なものであり、エネルギー業界は社会の根幹を支えているといっても過言ではありません。石油・ガス・電気といった主要なエネルギーはもちろん、地球温暖化の対策として太陽・風・バイオマス・地熱といった再生可能エネルギーの開発・提供も進められています。機械、電気、化学、建築・土木などの分野で培った知識は、エネルギー分野で大いに活かせるでしょう。

機械・自動車

日本の機械・自動車業界は国内外に販路を築いており、その技術力は世界中で高く評価されています。
特に自動車はガソリンから電気へという大きな転換期を迎えており、エコカーの研究開発が盛んです。また、機械分野では自動運転技術や介護ロボットの開発など、新しい技術のニーズが高まっています。海外での活躍もしやすく、理系の知識を活かしたイノベーションに貢献するチャンスが豊富に存在する業界といえるでしょう。

半導体

半導体は、スマホやパソコンなどの電化製品を製造するうえで欠かせない部品です。デジタル化が加速する現代において、半導体の需要は年々高まっており、半導体業界は今後もますます成長していく業界だと期待されています。半導体業界の企業は、ウェーハメーカー、半導体デバイスメーカー、半導体製造装置メーカー、半導体商社の4つに分類できます。各カテゴリーで仕事内容は大きく変わってきますが、総じて競争は激化しており、どのカテゴリーでも優秀な人材の獲得・育成に力を入れています。

金融

銀行・証券会社などの金融業界では、経済学部出身者が多く活躍しています。しかし、相場変動を予測したり、投資戦略を考えたりする業務には数学の知識や専門的な分析能力が必要になるため、理系の学生も決して少なくありません。特に数字を読み解く力・分析力が求められる金融や保険業界は理系出身者の人気が高く、保険の数理業務を行うアクチュアリーや、経済状況の調査・分析を行う金融証券アナリストのような専門職は、理系出身者が活躍しやすいキャリアパスです。

製造業

製造業はモノづくりに関わる業界であり、日本の経済を左右する基幹産業です。競争が激化する中で生き残りを目指す企業は、理系出身の優秀な人材の採用と育成に力を入れています。一方で、製造業にはハードな仕事というマイナスイメージもあるため、働きやすい環境づくりやDXの推進に積極的な業界でもあります。
製造業には具体的な成果が存在し、その成果がどのような人々から求められているのかも明確です。自らの手で生み出したモノで多くの人に喜ばれることにやりがいを感じる人にとっては魅力的といえるでしょう。

理系の知識やスキルを活かせる仕事は多く、それぞれの現場で理系出身者の能力が求められています。様々な業種がある中で、製造業に興味がある人、就職・転職をしたいと考えている人は、ぜひ「はたらくヨロコビ」をチェックしてみてください。はたらくヨロコビは、製造業に特化した求人情報サイトです。「製造業は未経験だけどチャレンジしたい」「久しぶりに仕事を再開したい」という人向けの求人も多数ご用意しています。 また、公式LINEにお友だち登録していただくと、はたらくヨロコビ経由で最新の求人情報をお届け。希望条件にマッチする求人情報やお役立ち情報を配信していますので、ぜひ登録してみてくださいね!
はたらくヨロコビの求人情報をLINEでチェックする!