ワークスタイル

加工業とは? 加工の種類や仕事内容・給料相場を紹介

記事メイン画像

加工とは、金属やプラスチック、食品などの原材料に手を加えて製品を作る過程の一部です。加工には金属加工、プラスチック加工、食品加工などの種類があり、工場で多くの人々の手により製品が作られています。
この記事では、加工の種類や役に立つ資格について紹介します。


加工とは?

加工の仕事は、さまざまな形状の部品を造るために、原材料に手を加えて形成していく作業です。製品を製造する工程の一部であり、設計図に忠実な作業が求められます。
現在の日本における加工業は、工業や経済の発展にとって重要な役割を果たす産業です。日本の貿易は、輸入した原料や半製品に加工した製品を輸出する加工貿易が主流となっており、それを担う多くの加工業が発達してきました。全国各地の多種多様な加工の現場で、多くの人が働いています。
ここでは、さまざまな加工の仕事について詳しく紹介していきます。

加工業に興味がある人、製造業への就職を検討中の人は、製造業向けの求人サイト「はたらくヨロコビ」をチェックしてみてください。「はたらくヨロコビ」では、加工業のお仕事も多数扱っています。また、公式LINEにて求人情報や役立つ情報を配信。好条件の新着お仕事をお届けしたり、希望条件からおすすめのお仕事をお知らせしたりします。「はたらくヨロコビ」公式LINEを、ぜひあなたのお仕事探しにお役立てください!
はたらくヨロコビの求人情報をLINEでチェックする!

金属加工

金属加工とは、金属を素材として製品や部品を造る加工作業のことです。加工作業には、形成する加工や削る加工、磨き上げる加工、強度を上げる加工などがあります。
具体的に、金属加工の方法には、除去加工、成型加工、付加加工、そして熱処理があります。

加工方法 特徴 種類
除去加工 材料となる金属から不要な部分を除去して、目的の形状にする加工方法 切削加工、旋盤加工、フライス加工、研削加工、研磨加工、放電加工など
成型加工 金属やプラスチックなどの材料を、型に入れて変形させ製品を造る加工方法 塑性加工、プレス加工、鍛造 転、鋳など
付加加工 ある材料に別の材料を加えて加工する方法 積層造形、被覆加工、接合加工など
熱処理 金属を加熱・冷却し、成形し、性質を向上させる加工方法 焼入れ、焼戻し、焼ならし、焼なましなど

プラスチック加工

私たちの生活に欠かせないプラスチック製品は、日常品から工業用品まで幅広く利用されています。
プラスチックの加工方法は金属加工と似ていますが、プラスチック加工のほうが技術的に難しくなります。なぜなら、プラスチックには固体と液体の両方の性質を持つ粘弾性があり、素材によって耐熱性や強度に大きな違いがあるからです。その性質をよく理解した上で、常に状態に注意を払いながら加工する必要があります。
プラスチック加工方法には大きく分けて「切削加工」と「成型加工」という2つの方法があり、これに「曲げ加工」や「接着加工」などを組み合わせて製品が完成します。

加工方法 特徴
切削加工 NC旋盤やマシニングセンターを使い、プラスチック材料を加工する方法
成型加工 液状にしたプラスチックを金型に流し込み成型する加工方法
曲げ加工 加熱して軟化させたプラスチックを曲げて冷却・固定し、成形する加工方法
接着加工 プラスチックを溶剤で溶かして接着させ、成形する加工方法

食品加工

私たちが普段口にするもののほとんどが、農産物や畜産物などの原材料を工場で加工したものです。原材料は、消費者が安全に食べられるようさまざまな加工処理が施されます。
食品の加工方法には、主に「物理的加工」「化学的加工」「生化学的加工」の3つがあります。

加工種類 加工法
物理的加工 食品素材の選別・変形・分離・加熱・冷却などを、機械を用いて行う加工法 農産物をふるいにかけて大きさ、形、重さなどの差を利用して、不純物や異物を取り除く
化学的加工 食品素材に含まれる成分の、化学的特性や成分同士の化学反応を利用した加工法 小麦粉、水、食塩、酵母、油脂などを混ぜて焼くことで、アミノ酸と糖の化学反応による成分間反応が生まれ、焼き色や香りのあるパンを作る
生化学的加工 微生物や酵素の働きを利用する方法 パンの生地に酵母と糖を加えると、酵母が炭酸ガスを生成し生地を膨らませることができる

どんな人が加工業に向いているの?

多くの加工業は、製造ラインで運ばれてくる部品を手作業、または機械を使って加工します。加工は一つの製品を完成させる工程の一部であり、わずかなミスが、製品やその後の作業に大きく影響することがあります。では、加工業に向いている人はどのような人なのでしょうか。ここでは、加工業に向いている人の特徴をご紹介します。

◯集中力のある人
◯几帳面な人
◯コツコツ作業ができる人
◯体力がある人

集中力のある人

製造ラインでの作業は、接客をするわけでもなく、他のスタッフとコミュニケーションを取ることもありません。一人で黙々と同じ作業を繰り返す仕事が多いので、集中力が求められます。
ライン上を次々と流れてくる部品に集中して作業を行わないと、欠陥部品を出してしまったり、事故を起こして怪我をしてしまったりします。他のスタッフに迷惑をかけてしまうこともあるかもしれません。そのため、目の前の作業を黙々とこなし、ミスがないように充分な注意を払う集中力のある人が加工業に向いているといえるでしょう。人とコミュニケーションを取ることが得意ではない人も、作業に没頭できる能力があれば、加工の仕事が向いているかもしれません。

几帳面な人

細かい部品の加工や組み立て作業には手先の器用さも必要ですが、几帳面さも大事です。几帳面な人は、いつも細かいところにまで目配りをしているので、部品・製品を大切に扱い、部品のちょっとした変化やミスに気がつきます。仕事の丁寧さや正確さは、ミスが少ないという結果につながるでしょう。そのような人は貴重な人材として高く評価され、信頼を得やすくなります。

コツコツ作業ができる人

工場での加工のお仕事は、毎日同じ部品・製品を作るので、基本的に単調な作業の繰り返しです。そのため、同じような作業でも飽きずにやり遂げる能力が求められます。そのため、コツコツと作業できる人や、単調な作業を苦とも思わず、ものづくりに楽しみや達成感を見出すことができる人のほうが向いています。一方、常に新しい刺激や変化を求める人は、このような環境での仕事には向かないかもしれません。

体力がある人

加工工場でのライン作業は主に立ち仕事で、二または三交代制勤務で夜勤もあり、勤務時間が不規則になりがちです。そのため、体力に自信がある人が加工業に向いています。
とはいえ、検査や検品、マシンオペレーター(機械の操作)などの体力を必要としない作業もあるので、一概に体力ばかりが必要ともいえません。かなり体力のある人か、普段から自分の健康に気を配って疲れを翌日に持ち越さないよう体調管理できるような人が、この仕事に向いているといえます。

加工業に役立つ資格はあるの?

加工業にはさまざまな資格があり、現場では多くの有資格者が必要とされています。ある程度現場での経験を積んだら、資格を取得して更なるスキルアップを目指しませんか?
ここでは、ほんの一部ですが、加工業の資格を紹介します。

機械加工技能士

金属の機械加工のスペシャリストともいえる機械加工技能士は、都道府県の職業能力開発協会が試験を実施している国家資格です。3級(初心者)・2級(中級者)・1級(上級者)・特級(管理者・監督者)の4階級に分かれており、階級によって受験資格が異なります。
コンピュータ技術が発達した現在、現場では、プログラミングされた数値制御式の工作機械による作業が主流になってきていますが、ものづくりの基本である手加工による技能の重要性は昔も今も変わりません。この機械加工技能士の資格を持っていれば、機械を使って加工するあらゆる仕事に携わることができます。
試験には学科試験と実技試験があるため、段階的に資格を取っていくことで知識や技術を高めることができます。1級を取得すれば上級技能者として周囲から認められ、信頼されるでしょう。更に特級を取得することで、管理者・監督者のポストにも就くことができます。

めっき技能士

めっきとは、腐食や錆びを防止するために、金属の表面を薄い金属で覆うことです。電気めっき、化学めっき、溶融亜鉛めっきなどの方法があります。このめっき処理に関して必要な知識・技術を有する者を認定するのが、国家資格であるめっき技能士です。技能検定試験は「電気めっき作業」と「溶融亜鉛めっき作業」に分かれており、3級(初心者)・2級(中級者)・1級(上級者)・特級(管理者・監督者)の4階級となっています。
めっき技能士の資格を取ると、めっき処理の総合的な知識・理論・技能が取得できます。仕事の幅が広がり、管理者・監督者を目指すことも可能です。

金属プレス加工技能士

プレス加工の知識と技能を持っていることを認定する国家資格で、都道府県職業能力開発協会が学科・実技試験を実施します。2級(中級者)・1級(上級者)・特級(管理者・監督者)に分かれています。
世界でもトップレベルを誇る日本のプレス加工技術は、自動車や家電製品など多種多様な製品工場で用いられており、製品製造工程では欠かすことのできない技術です。

溶接技能者・溶接管理技術者

溶接技能者とは、溶接作業従事者を対象に、日本溶接協会が認証する資格です。溶接技術に関する知識・技術と、施工管理に関する職務能力を有する技術者の資格であり、1級・2級・特別級の3階級があります。この資格を取るためには学科と実技の2つの試験に合格する必要があり、合格者には適格性証明書が交付されます。
溶接の技量は構造物の品質に大きく影響し、資格試験でも実務でも、製作時の適用法規や発注仕様書などを正確に読み解いて溶接をすることが求められます。そのため、これら資格保有者が常駐することが、工場を認定する際や官公庁からの工事発注の際の必須条件となっています。

危険物取扱者

危険物取扱者資格とは、消防法で定められた危険物を取り扱うために必要な国家資格です。ガソリンスタンド、化学工場、石油コンビナートなど、一定量以上の危険物を扱う企業は、法律上、危険物取扱者を常駐させなければいけません。
資格試験は甲種・乙種・丙種の3つに分かれており、それぞれ取り扱える危険物が異なります。乙種と丙種は誰でも受験可能で、甲種を受験するには、大学などで化学に関する学科を履修するなどの条件があります。いずれも年間約30万人が受験する人気の資格で、有資格者はさまざまな企業で活躍しています。

食品衛生管理者

食品衛生管理者とは、職場の衛生管理をする国家資格を持つ人のことです。「食中毒の防止」「食品衛生法の順守」が主な業務で、製品と従業員の安全を守るために徹底した衛生管理を行います。また、従業員の教育と指導も行うことで、従業員の意識向上に寄与することもできます。
資格試験を受けるには、中学卒業程度の学力と3年以上の実務経験が必要です。
食肉加工場、乳製品や油脂の製造工場、放射性照射食品を扱っている工場など、衛生上特に気をつける必要がある食品工場では、食品衛生管理者を置くことが義務づけられているので、有資格者は優遇されます。

はたらくヨロコビが取り扱う加工業

「はたらくヨロコビ」は、アウトソーシングが運営している、派遣社員・契約社員・正社員・期間工と多様な働き方を支援する製造・工業系の求人サイトです。全国に38か所の拠点となる事業所を持ち、国内大手メーカーとの取引実績が500社を超える求人ネットワークを駆使した情報が満載です。
ここでは、当サイトが扱っている加工業のお仕事をいくつか紹介します。ものづくりに興味のある人は必見です!

給料相場

「はたらくヨロコビ」で取り扱っている加工業のお仕事の給料相場は、業種や作業内容にもよりますが、おおむね232,500円~252,500円となっています。
いくつかの加工業と給与例を紹介しますので、参考になさってください。

モーターコアの製造
◯月収例:260,000円~280,000円
◯時給:1,300円~

お惣菜の加工
◯月収例:160,000円~180,000円
◯時給:1,200円~

カップ麺の製造業務
◯月収例:190,000円~210,000円
◯時給:1,120円~

自動車部品の加工業務
◯月収例:340,000円~360,000円
◯時給:1,500円~

建設機械の部品の加工・組立
◯月収例:380,000円~400,000円
◯時給 1,800円~

主な仕事内容

加工業には、自動車、建築、食品、ゲーム機など、身近なものから大きな建造物まで多種多様なお仕事があります。ものづくりに興味がある方、集中力がありコツコツ作業するのが好きな方など、自分の適性を生かした働き方をしたい方は、加工業も選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

「はたらくヨロコビ」は、あなたの「働きたい」を応援します!
住み込みで働きたい人や、久しぶりに職場復帰したい人、またはUターンして故郷で働きたい人、転職して新しい業種に挑戦したい人など、働き方は人によってさまざまです。はたらくヨロコビでは、未経験者OKの求人からキャリアアップにつながる経験者優遇の求人まで多数ご用意。寮付きや社会保険完備、残業・休出・深夜手当、有給休暇、交通費支給、社員食堂ありなどの福利厚生が充実している求人もたくさんあります。
女性が活躍できる案件も多数あり、「自分で働いてしっかり稼ぎたい!」「余暇も楽しみたい!」という人に、加工業のお仕事はおすすめです。興味のある職種を選んでみてくださいね。
「はたらくヨロコビ」は公式LINEから、最新情報やお役立ち情報を配信しているほか、気になるお仕事同士をかんたんに比較できます。ぜひ公式LINEで最新情報をチェックしてみてください!

はたらくヨロコビの求人情報をLINEでチェックする!