トヨタの生産方式に関して

「設備投資社長決裁の考え方」 第30回

青木幹晴

 現状
6人が手作業をしている。
 改善案
この機械を導入することで4人が削減できて、2人の作業でできるようになる。
この設備投資金額は、削減できる4人の労務費の5年分に相当する。
従って6年後から4人分の労務費が削減できる。
設備投資を社長にお願いする場合は、投資回収が何年かを明示する必要がある。こうしなければ社長も判断することができない。
「叩くのは禁止」
手で叩いたり、テコで押し込んだりしている事例です。
これによる不具合点は次の通りである。
  1. 品質上は規定の圧力が要求されるが、人力ではそれが測定できないし、人により圧がバラバラとなってしまう。
  2. ハンマー等で叩いているが、このようなことをしていると製品に傷がついたり、壊れたりしてしまう。
  3. 長時間、叩くような作業をしていたら疲れてしまう。
このようなことは厳禁しなければならない。
改善前の状態と改善後の状況が分かる資料
中国のある中小企業では、中国人が内製で作っている。このようなことは改善には非常に有用である。
青木幹晴(あおき みきはる)プロフィール
1955(昭和30)年、愛知県豊橋市生まれ。
1978(昭和53)年、早稲田大学商学部を卒業。
トヨタ自動車工業へ入社以来、人事部(海外人事関係)、経理部(債権債務管理)、財務部(輸出入経理)などの本社機能 を経て、現場の本社工場・原価グループ(鍛造工場能率・製造予算管理、たな卸し本社工場事務局)、本社工場・生産管理室(車体・塗装・組立工場生産管 理)、米州事業部(海外生産車の原価企画)、田原工場・原価グループ(成形工場能率・製造予算管理)、田原工場・生産管理室(エンジン・鋳造工場生産管 理)、などを経験。
一貫して、トヨタ生産方式の「石垣」ともいえる「生産管理・原価管理・要員調整」の実務を担当し、さらに「天守閣」としての「トヨタ生産方式現場改善」までを実践。トヨタ生産方式部課長自主研メンバー。「かんばんのフローラックラベルへの活用」等で、多数の表彰を受ける。
2004年、基幹職(課長級以上)のチャレンジキャリア制度(転出促進制度)に応じ、40代でトヨタ自動車を退職。
退職後、オーエスジー株式会社へ入社し、トヨタ生産方式の導入に活躍。
2007年、オーエスジーを退職し、豊田生産コンサルティング株式会社を設立。